「肌のひはく化」ってご存知ですか?
簡単に言うと、ひはく化とは、皮膚が薄くなることです。
なぜそのような症状が起こるのかをこれからご紹介していきますね。
原因は?
①コラーゲンの減少
加齢などにより肌の内側にあるコラーゲンやエラスチンなどが減少し、
新しく肌細胞を作る力がなくなり、皮膚が薄くなることで肌の弾力がなくなっていきます。
②女性ホルモンの減少
女性ホルモンはさまざまな「女性らしさ」を維持する役割を果たしています。
女性ホルモンには肌のうるおいを保つ働きがありますが、これが減少してしまうと肌から水分が失われやすくなり、
さらにコラーゲンの生成にも悪い影響を与えてしまうのです。
女性ホルモンには肌の内側にあるコラーゲンを生成させる働きがあるのですが、
30代を過ぎると同時に分泌量が減ります。
女性ホルモンの働きが鈍くなる=コラーゲンも生成されにくくなる
ということになります。
これにより新陳代謝も悪くなっていくのです。
③肌への刺激
過剰なピーリングや、ゴシゴシと擦りながら洗顔をするなど、
日頃のスキンケアの中でも肌のひはく化を進行させてしまうことも多くあります。
それにより生じる肌の乾燥も原因の1つとして挙げられます。
また、女性ホルモンの分泌量が減るとともに、肌の免疫力が衰え、シミやしわも増えていきます。
老化を阻止するためには、コラーゲンや女性ホルモン大切だということです。
肌が薄くなることで、免疫力が低下し
炎症が起きやすくなって感染症にかかりやすくなったりします。
肌は人によりそれぞれタイプが違えば、肌の老化の速度もそれぞれのペースがあります。
しかし、このひはく化という外的な要因も老化速度に影響してきます。
外的要因にはひはく化のほかに、皮膚の乾燥、紫外線、細胞の酸化などがあります。
肌のひはく化は、加齢とともに女性ホルモンが減少することが原因とお話しましたが、実はそれだけではありません。
親族に皮膚が薄い方がいる場合、遺伝により生まれつき肌が薄いこともあるのです。
もともと肌が薄い方は、若いうちから敏感肌などの皮膚の薄さによる悩みを抱える方が多いでしょう。
皮膚が薄い人の特徴
肌のキメが細かく透明感がある。
肌が乾燥していることが多く、敏感肌の症状がある。
血液が浮き出やすいため、すぐに顔が赤くなる。
目元・口元に小じわが寄りやすい。
肌トラブルが多い。
一般的に皮膚が薄い方がキメが細かく美しく見えます。
男性と比べて女性のほうが顔の皮膚がスベスベしていて透明感があるのは、
スキンケアや紫外線対策をしているかどうかもありますが、皮膚が薄いことも関係しています。
ひはく化するとどんな症状がでるのか
乾燥
加齢とともに皮膚の水分を保つための成分が失われると、肌の潤いを保つことができなくなります。
そのため、肌が乾燥してカサつきやすくなってしまうのです。
敏感になる
皮膚が薄くなると外敵から身を守るための免疫力が低下するため、
些細な刺激でもダメージを受けやすい状態です。
加齢により肌の状態が変化すると、肌質自体も変わってしまうのです。
炎症を起こした肌は、かゆみやヒリヒリとした刺激を感じることもあります。
もともと敏感肌ではない方でも、年齢を重ねて肌が薄くなると、
肌の抵抗力が正常に働かなくなるので、刺激に弱くなってしまいます。
肌が薄くなるために外からの刺激が肌の奥の方まで伝わりやすくなってしまうため、
肌荒れを起こしやすくなってしまうのです。
普段使用しているスキンケア化粧品がピリピリと刺激を感じるようになったら、
肌が敏感になっているといえるでしょう。
皮膚が薄いことで、起こりやすい肌トラブルを、下記にまとめてみます。
洗顔後、スキンケア時などにヒリヒリとしみる
季節を問わず乾燥しやすい
血管がうっすらと見える
赤ら顔
目の周辺にクマ・シワがある
ニキビなど、肌トラブルが起きやすい
たるみやシワ
加齢により一番気になる肌症状はたるみやシワですよね・・・
シワは肌が乾燥することで起こりやすいのですが、それだけではありません。
肌の表面の下にある真皮という部分には、コラーゲンやエラスチンという成分が存在しています。
これらの成分は年齢とともに失われていくのですが、それにより肌がたるんだり、シワができやすくなってしまいます。
若々しい肌を保つためには、きちんとしたケアをし、
コラーゲンやエラスチンの減少を少しでも抑えて肌老化の進行を遅らせることが大切だといえます。
顔が赤くなる
ひはく化により肌が薄くなると、顔が赤く見えるようになります。
皮膚の真皮層には毛細血管が密集しています。
毛細血管は通常、皮膚の表面からは見えないのですが、
顔が赤く見えてしまうのは、肌の下にある血管の色が透けて見えてしまうためです。
特に鼻や頬の皮膚は薄いので、他の箇所より赤くなりやすいです。
または、皮膚が薄くなってしまっているために、乾燥などが原因により皮膚が炎症を起こして
赤くなっている可能性も考えられます。
もともと赤ら顔で悩んでいる方は体質的に肌が薄い可能性がありますが、
加齢とともに肌が薄くなることでも赤ら顔になることもあります。
目の下のクマ
肌のひはく化により目の下のクマが目立ってしまうこともあります。
目の下の皮膚は 他の部位の皮膚と比較すると、 わずか1/3と非常に薄く、
汗腺が少ないため、コラーゲン層が薄いことが特徴です。
そのためひはく化すると、その下にある悪化した血流やメラニンなどの沈着した色素、
皮下組織がより鮮明に見えるようになり、 目の下のクマとして現れてしまいます。
予防・防止
紫外線を避ける
紫外線による色素沈着は肌老化の原因ですが、 紫外線は色素沈着以外に、コラーゲンの分解を手助けしてしまいます。
重度の光損傷によるコラーゲンの分解(断裂)は、 コラーゲンを減らすだけでなく、
コラーゲンの生産能力自体を低下させてしまうことがさまざまな研究により明らかにされています。
十分な水分補給をする
42歳の女性が医師と栄養士のすすめにより、28日間毎日水を3リットル飲んだところ、
以下のような結果(検証者個人の主観を含む)が現れ、 海外で大きく取り上げられました。
- シワが消えた
- 目の下のクマが消えた
- 肌がより弾力的になった
- 頭痛、腸の調子が良くなった
- 太もものセルライトが消えた
- 体重が1.3kg減少(55.2kgから53.9kgに)
- ウエストが1インチ(約2.5cm)減少
また、水が肌細胞をより効率的に再生成することを支援した効果があるらしく、
1日2リットルは水を飲みましょうとはこのことにもつながっているのかもしれません。
抗糖化対策
糖化とは簡略化すると、「糖分」と「たんぱく質」が結びついて、 肌の老化を促進してしまう反応です。
肌の奥にある線維芽細胞は、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸といった成分を作り出す細胞です。
糖化はこの線維芽細胞の機能を低下させ、コラーゲンなどの成分の産出量を低下させてしまいます。
また、コラーゲンそのものはたんぱく質のため、 糖化によりコラーゲンも変性・劣化し、 肌の弾力が低下してしまいます。
ビタミンAを摂取する
ビタミンAは、医学的には体表面を覆っている皮膚(表皮)の増殖を促し、
コラーゲンの生成や皮膚の新陳代謝が活性化されるために、
にきびやなどの皮膚病の治療に用いられています。
他には、美容目的ではシワ防止や、色素沈着の治療に利用されています。
乾燥を防ぐ
肌を乾燥させる原因は肌荒れ、水分不足、運動不足、室内の乾燥、
長風呂などのほか、 甲状腺機能低下症などの病気も原因となります。
美容整形
美容整形外科では、 コラーゲンやヒアルロン酸などにより、
シワを目立たなくしたり、たるみを取り除いたり、肌に弾力を持たせることなどが可能です。
ビタミンCを摂取する
ビタミンC摂取により 「3週間でコラーゲンの合成速度が2倍になった」
と発表されているほどビタミンCは美容に重要なのです。
サプリメントで栄養を
食事から美肌のための栄養を摂ろうと思っても、
食品から全てを摂るのは難しいですよね。
十分な量を摂取しようとすると、とても食べきれる量ではないからです。
そんな時に、体に効率的に栄養を補ってくれるサプリメントで不足しがちな栄養を摂りましょう。
美肌のためには、ヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンが含まれたサプリメントがおすすめです。
生活習慣の見直し
普段の生活習慣は、肌にいいものだと自信を持って言えますか?
美肌のためには、良質な睡眠と適度な運動をし、有害な食品などは避けることが何よりも大切です。
22時〜2時はお肌のゴールデンタイムとも呼ばれており、この時間にしっかり眠っていると、
肌の生まれ変わりがスムーズに行われるので、美肌を保つのにはもっとも効果的です。
また、食事の面でも、体に負担となるアルコールを含むお酒や、有害物質を含むタバコは避けるようにしましょう。
体を温める
美肌成分のコラーゲンなどを作り出すために働くエストロゲンは女性の卵巣で作られていますが、
体が冷えると卵巣がダメージを受けて、エストロゲンがきちんと作動できなくなってしまいます。
そのため、女性にとって体の冷えは防がなければならないものなのです。
冷えの防止策としては、温かい飲み物や食べ物を摂取し、体を温め、適度な運動などをして代謝を高めるなどが効果的です。
まとめ
加齢にともなうひはく化は、普段の生活習慣を見直し乾燥などのトラブルを与えないようにするだけでも
改善・予防ができそうですね!
今は大丈夫と思っていても、加齢による女性ホルモンの変化によって起こることなので、
今後どうしても避けられない問題となってきます。
人により症状などには個人差はあるかもしれませんが、今のうちから対策をとっておきましょう!